今回は、英作文の解説です。
日比谷高校は、大問2・大問3・大問4で英作文が出題されます。
そのなかで、大問4の英作文は
・イラストに描かれている状況を説明する
・それについての考えを書く
という、何を書いたらよいのか判断するのが難しいお題になっています。
英作文の解説では、「完全な解答」の作成は目指しません。
できるだけシンプルな英語表現を使って題意を満たすことを重視します。
なぜならば、入試本番では、辞書などを使わずに自分の力だけで英作文を書かなければいけないからです。
辞書などを使いつつイラストに描かれている状況を完璧に表現することも重要かもしれませんが、自分の英語表現力の範囲でイラストとなるべく近い状況を書くよう工夫することのほうが重要です。
したがって、満点の解答例を作成することではなく、皆さんが「そんな表現あったっけ?」「こんな表現初めてみたよ…」となりにくそうな表現のみを使って解答例を作成することを重視します。
状況
まずはイラストに描かれている状況を具体化します。
具体化するときには、「5W1H」をイメージするといいです。
5W1Hとは、
・When(いつ)
・Where(どこで)
・Who(だれが)
・What(なにを)
・Why(なぜ)
・How(どのように)
のことです。
順番に、今回のイラストで描かれている状況を整理していきましょう。
when | where | who | what | why | how |
× | 道の上 男性の前方 | 3人の学生 | おしゃべりしている 歩いている | × | 楽しそうな様子で 道いっぱいに広がって |
× | 道の上 学生たちの後方 | 1人の男性 | 歩いている | 学生たちに道をふさがれている | 急いでいる様子で 困っている表情で 時間を気にしている様子で |
このようになりました。
ということは、今回のイラストで描かれている状況は
①3人の学生が道いっぱいに広がって歩き、楽しそうにおしゃべりをしている。
②その後方で1人の男性が急いでいる様子で歩いているが、学生たちに道をふさがれていて困っている
と表現できます。
これを英語にしていきますが、今回は
「道いっぱいに広がって」は試験会場で英語表現を思いつくことが難しいと判断したため別の表現で状況を表すことにしました。
(追い抜くことができず困っている)
・3人の学生がいる
There are three students on the road.
・彼らは会話をしている。
They are talking with each other.
・その後ろを1人の男性が歩いている
A man is walking behind them.
・彼は急いでいる様子だ
He looks in a hurry.
・彼らを追い抜くことができないので、彼は困っている
He was in trouble because he can’t pass them.
これで33語です。
「考え」と合わせて50語以上であればよいので、これで十分でしょう。
考え(意見)
この状況についての意見としては、
・生徒たちは道を開けて彼が追い越せるようにすべきだ
・公共の場では、周囲への配慮をするべきだ
といった内容があります。
(日比谷高校側が想定している「考え」も、これ以外ないんじゃないかなと思います。)
英語にしてみると、
They should let the man pass them.
It is important for us to pay attention to other people in public spaces.
などとなります。
これで21語です。
状況と考えでつくった英文をつなぎ合わせると
There are three students on the road.They are talking with each other.A man is walking behind them.He looks in a hurry.He was in trouble because he can’t pass them.They should let the man pass them. It is important for us to pay attention to other people in public spaces.
となります。
これで54語です。
条件をみたすことができました。
今回はこれを解答例としたいと思います。
繰り返しになりますが、英作文の解答例は「満点を狙う」ことではなく「皆さんが書けそうな現実的な例を紹介する」ことを重視して作成しています。
今回の解説は以上です!
大問2(https://hibiya-goukaku.com/1881/)
大問3(https://hibiya-goukaku.com/1940/)
も解説していますので、是非併せてご活用ください。