都立日比谷高校 推薦小論文 2019年度入試(平成31年度入試)解説

このページでは、2019年1月に実施された都立日比谷高校推薦入試の小論文を解説します。

なお、事前に星進会の「教科別日比谷高校合格メソッド・小論文を読んで頂くと、以下の解説がスムーズに読み進められると思います。

こちらのページです。↓

また、ここで解説している問題は、日比谷高校のホームページで手に入れることができます。
http://www.hibiya-h.metro.tokyo.jp/SelectedEntrants/TestTheme.html
まだお持ちでない方は、このURLから入手し、一度自分の力で解いてみてから解説を読むことをオススメします。

小論文の解説では、知識・発想・文章について日比谷高校受験生のレベルに合わせることを意識しました。
つまり、この解説を読んだ日比谷高校受験生に「こんなこと知らないよ」「こんな発想できないよ」「こんな文章書けないよ」とは思わせないような内容にしたということです。
そうするとことで、この解説を読んだ皆さんが日比谷高校の推薦入試を受験する当日に実践できる「知識の活用法」「発想法」「文章作成法」を身につけられるはずです。


では、解説を始めます。

Contents

問1

小論文を含め、記述問題では設問が求めているものを考えていきます。
問1の設問文を読むと
・フランス革命当時のフランス社会で、30もの地方語があることが問題とされていた理由を答える
⇒フランス革命当時のフランス社会の状況/特に地方語に関する状況に注目して考える。
・枠に囲まれた文章を踏まえる
・図1を参照する
・80字~100字で答える
こうなります。
この問題では、上記の他に
・リード文(「次の枠に囲まれた文章は・・・」の箇所)の内容を踏まえる
が加わります。

リード文について

・地方分権から中央集権を目指す
・日本の歴史では明治維新に相当する
⇒歴史の知識と公民の知識が活用できる内容になっています。
(日比谷高校の小論文では、「学校で習ったことと関連させて書く」が非常に重要です。)
歴史の「明治維新」と公民の「地方自治」の単元ですね。

歴史(明治維新)

王政復古の大号令で成立した新しい政府(新政府)は、中央集権国家の建設を目指した改革を実施します。
⇒具体的には版籍奉還、廃藩置県などを行います。
 他にもたくさんの具体例があります。どの政策に注目すべきかを判断するには、リード文と枠内の文章を読み進めていく必要があります。
問2では、それを考える必要がでてきます。

公民(地方自治)

地方自治の単元で、地方分権と中央集権について以下のように説明されてます。

地方分権地方公共団体にできるだけ多くの権限を与えること。地域住民の意思が政治に反映されやすい。
中央集権政治権力を国(中央)に集中させる仕組み。地域住民の意思が反映されにくい。

中央集権というのは、地域住民の意思を無視したものになりがちなようです。(これは後々重要なポイントになります。)

・「・・・にも注目する必要がある」
⇒文章を書いた人が(言い換えると、この文章を出題してる日比谷高校が)注目せよと言っている箇所なので注目することにします。
・フランス革命期のフランスは外国との間で常に戦争状態が続いていた
・対外戦争に勝利する必要があった

設問は「フランス革命当時のフランス社会で、30もの地方語があることが問題とされていた理由を答える」なので、当時のフランス社会の状況を知っておくことは小論文を書くうえで何らかの役に立ちそうです。

枠に囲まれた文章

・フランスにはおよそ30あまりの地方語が存在する。

・600万人のフランス人が国民言語(日本でいう標準語?)を知らず、筋道の通った会話に耐え得ない
・国民言語を話せるフランス人は300万人を超えない
・フランス語を書くことができる国民の数は遥かに少数

要は、当時のフランスは人々が話している言語がバラバラだったということですね。

図1

図1にはヴァルミーの戦いを描いた絵がついている
⇒リード文とのつながりを考える
=リード文に、「フランス革命期のフランスは外国との間で常に戦争状態が続いており、対外戦争に勝利する必要があった」とある。

図1では、
・フランスはほぼ全ヨーロッパの国々との大戦争を戦っていた
と表現されていますね。
また、「フランスにはおよそ30あまりの地方語が存在する」や明治維新期の日本の徴兵令とのつながりから
・義勇兵がフランスの様々な地域から集められていた
にも注目しましょう。

リード文、枠に囲まれた文章、図1の内容によりフランス革命期のフランスの状況を総合すると、
・ フランス革命期のフランスは外国との間で常に戦争状態が続いており、対外戦争に勝利する必要があったため義勇兵をフランスの様々な地域から集めていた
・当時のフランスにはおよそ30あまりの地方語が存在していた
ということになります。
これの何が問題とされているのかを考えます。
すると、「同じフランス人でも、言語が違うからコミュニケーションに苦労したのではないか」という発想に至ります。
この発想ができるかどうかが、問1の正解不正解、ひいてはこの年の日比谷高校推薦入試の合否の分かれ目になったと思います。

これを、リード文、枠に囲まれた文章、図1で用いられている表現を使いながらまとめていきます。
まずは字数を気にせず書いてみましょう。

フランス革命当時のフランス社会においては、義勇兵をフランスの様々な地域から集めていたが、彼らはそれぞれの地方語を話していたため、互いに意思疎通を図ることが困難であったから。 (87字)

80字~100字で答える

日比谷高校小論文で最後に満たすべき条件が「字数」です。
今回は、指定されている字数は80字~100字なので上記の答えでもOKですね。
ただし、まだ13字の情報追加が可能です。ここでは、以下のようにするとよさそうです。

フランス革命当時のフランス社会においては、義勇兵をフランスの様々な地域から集めていたが、国民言語が普及しておらず彼らはそれぞれの地方語を話していたため、互いに意思疎通を図ることが困難であったから。 (99字)

オレンジ色の部分が追加した箇所です。
今度はほぼ上限いっぱいの99字になりました。
今回はこちらを解答例とします。

感想
資料から読み取ったことや、それと関連した歴史の知識を活用しないと解くことができない問題です。
そういった意味で、例年の日比谷高校小論文と同じアプローチで解くことができると感じました。
しかし、方言を話す人たちとコミュニケーションをとった経験があまりない場合は「地方語を話していて意思疎通が難しい」という状況を推測することが難しかったかもしれません。
そういった意味では、日比谷高校は多様な経験(ここでは、地方に赴いて方言に触れる経験)を受験生に求めているのかもしれませんね。

問2

問2は設問が長いですね。
5行あります。
条件を整理しておきましょう。
小論文の得点がとれるかどうか、そして日比谷高校推薦入試で合格できるかはこの作業の正確さにかかっていると言っても過言ではありません。

・枠に囲まれた文章から70年後の図2でどのような状況の変化があったのかを書く
・1863年当時のフランスの首相の立場で書く
・図2の状況を踏まえてどのような政策を実行するのかを書く
・その政策の目的を書く
・その政策の長所と短所を一つずつとりあげる
・460~500字で書く
という条件です。

枠に囲まれた文章から70年後の図2でどのような状況の変化があったのか

まずは枠に囲まれた文章の状況をおさらいします。
「フランスにはおよそ30あまりの地方語が存在し、国民言語を話すことができるフランス人は300万人に満たない」
という状況でした。
「~に満たない」という表現から、「少ない」というニュアンスを読み取ります。
「少ない」からの変化を問われているで、「多くなった」と書けばよいのであろうことが推測できます。
しかし、推測はよくありません。
図2をみていきましょう。

ここで、いったん脱線して日比谷高校小論文でデータを分析するときの注意を1つ。
・「多い」「少ない」は主観的な表現である
・「〇〇が5つある」は客観的な表現⇒小論文ではこちらのほうが好ましい
ということです。
例えば、「今週の英語の宿題は多い」という表現をしたとき、どのくらいの量の宿題が出たのかはわかりません。
ある人は、問題集3ページくらいで「多い」と思うかもしれません。
また別のある人は、日比谷高校英語過去問5年分と言われても「多い」とは思わないかもしれません。
このように、「多い」「少ない」の基準は人によって異なります。
一方、「今週の英語の宿題は英単語50個の暗記だ」という表現をしたときは、誰が読んでもどのくらいの量の宿題が出たのかがわかります。こういった、数値で表現することで誰にでも伝わりやすくした表現を「客観的な表現」といいます。
小論文は客観的な内容が好まれますので、これを活用することを覚えておいてください。

話を図2に戻します。
フランスの県が、フランス語を話す人が多いかどうかで色分けされています。
このとき、「住民がすべてフランス語を話す県が多くなった」と書くか、「住民がすべてフランス語を話す県が35県になった」と書くかでは大きな違いがあることに気をつけてください。
できるだけ客観的な表現をしましょう。
また、それ以外の県を数えてみると、この「35県」がフランス全県のおよそ半数になっていることがわかります。
(半数よりは少ないですが。)
あ、ちなみに「35県」の数え間違いが心配な人は「およそ半数」という表現だけしておきましょう。
(正直、私も数え間違いが心配です。何度も数え直しましたが。)

ともあれ、状況の変化としては
図2によると、住民がすべてフランス語を話す県が35県とフランス全県のおよそ半数までになっている。ここから、枠に囲まれた文章の状況と比べて図2で示された約70年後にはフランス語がフランス国内でより普及したといえる。

1863年当時のフランスの首相の立場で書く

これは、問1の状況(対外戦争に勝利する必要があるという状況)や中央集権化を目指しているときの日本の政策を踏まえなさい(明治維新のときの政治家のつもりで書きなさい)、という指示であると理解してください。

政策の目的を書く

これを考えるために、フランスについて図2から読み取ることができる以上のことを考える必要はありません。
日比谷高校がフランスに関する知識を求めてくるはずがないからです。
根拠は、「中学でそんなこと全然習っていない」。
これで十分です。

図2によると、
1863年のフランスにおいても、ほとんどだれもフランス語を話さない県が南部を中心に16県あります。
(客観的な表現にするために数を数えました)

よって、
⇒問1で答えたような課題はまだ解決していない
⇒解決する必要がある
⇒解決することを目的とした政策をとる
つまり、フランス語をさらに普及させて軍隊の強化などを実現するために何らかの政策をとるということです。

実行すべき政策の内容を書く

何を実行すべきか考えます。
日比谷高校小論文の最大のポイントは「中学校で習ったことと関連させて考える」でしたね。
では、どのような知識と関連付ければいいのでしょうか。
リード文の分析内容を思い出しましょう。

ここで再び歴史(明治維新)

先ほど、明治維新期の中央集権国家建設に関して、たくさんの具体例があってどれに注目すべきかはリード文と枠内の文章の内容次第であると書きました。
では、どの具体例に注目すべきでしょうか。
推理を分かりやくするために問1も含めたフランスの状況に照らし合わせて考えてみましょう。
当時のフランスは、

対外戦争に勝利する必要があった(リード文、図1)

まずは、どちらかというと問1の時点でやっておきたい分析です。
対外戦争に勝利する必要があった
⇒日本も、西洋列強に対抗するために「富国強兵」をスローガンにして戦争に強い軍隊をつくろうとした。
⇒そのために、全国の満20歳となった男子に兵役を義務づける徴兵令を発布した。

フランスもおそらく同様の政策を実施したでしょう。
その証拠に、図1の文章に
・義勇兵はフランスの様々な地域から集められていた
とあります。
日本の徴兵令と同じ様に、フランスの各地から徴兵されていたのでしょう。

日本とフランスの類似点を1つつかむことができました。
しかし、徴兵は1863年の70年前に既に実施されている政策です。
問2で実行する政策として挙げることはできません。

30あまりの地方語が存在する

⇒日本にも、各地に方言が存在していた(今も存在していますね。)
⇒それにどのように対応したか考える。
ここで、先ほど登場した「富国強兵」について考えます。
富国強兵の具体策として、教科書などでは徴兵令より先に学制が具体的な施策として登場します。
学制とは、欧米の真似をして6歳以上の男女は全員小学校に通うように定めた制度です。
それまでは、町や村には「読み・書き・そろばん」を教える寺子屋がありました。

憲法が定める国民の義務

現在でも、日本国憲法が定める三大義務の一つが「普通教育を受けさせる義務」となっていますね。
全国民が普通教育(日本語の読み・書き・計算など)を受けておくことは、明治維新の頃だけでなく令和の世の中でも重要であるということですね。
小論文にこれを書く必要があるわけではないのですが、より多くの項目と関連させることで「この内容で書いていいんだ」という確信が持てると思います。

ここまでが中学校で習ったことを活用する段階です。
ここからが今回の問題の難しいところです。
習ったこと、ではなくそこから推理をする必要があるからです。
どのような推理かというと、
中央集権化を進める明治政府は、小学校で国民全員に「読み、書き、そろばん」を教えようとした
⇒教える必要があった
⇒教えたのは「国民言語」の読み書き
⇒全国から徴兵した若者が1つの言語でコミュニケーションをとれるようにする必要があると考えていた
という推理です。
逆の順番で表現すると、
全国から徴兵した若者がそれぞれの地方の方言を話していたのでうまくコミュニケーションがとれなかった
⇒国民全員が同じ言葉を読み書きできるようになる必要を感じた
⇒小学校で全国民に標準的な日本語の読み書きを教えることにした=学制
となります。
これを政策とします。
また、学校に小学生が通える環境をつくるための政策も実行します。
具体的には、
・校舎を建てる
・教師を確保する
・教科書を作成する
などです。
皆さんも小学校に6年間通い、今も中学校に通っているわけですから想像しやすいと思います。

以上から、
私が1863年当時のフランスにおける首相であったならば、6歳以上のすべてのフランス国民に小学校で義務教育を受けさせることにする。また、そのために必要となる小学校校舎の建設や教師の確保、全国で同じ内容の教科書の作成も行う。
といった政策にします。

この政策の長所

「この政策」とは、中央集権化の一環としてフランス全土にフランス語を普及させるために、全国でフランス語を教えるという政策です。
長所は何でしょうか?
明治政府の学制が富国強兵の一環であったことを考えれば、書きやすいです。
富国強兵=経済を発展させ、軍隊を強くすることで欧米諸国に追いつくことを目指した、明治政府のスローガンです。
つまり、この政策を実行すれば
・経済が発展する
・軍隊が強くなる
・欧米諸国に追いつく(フランスであれば、フランスもヨーロッパの国なので「周辺の国より発展できる」などと書きます)
といったことが実現できるはずです。

以上より、
この政策の長所は、フランス全土にフランス語が普及することにより経済の発展が促され、軍隊が強くなることである。

この政策の短所

問1で紹介した、中央集権の短所を思い出してください。
「地域住民の意思が反映されにくい」でしたね。
これを活かしましょう。
異なる言語を話す人々にも、(意思に反して)フランス語を習得することを強制する政策になってしまいます。
「強制」は人権を無視して行われますね。

フランス革命とは何だったか

この問題は、フランス革命期のフランスを扱っている問題でしたね。
そして、リード文より、「自由と平等というフランス革命の原則を達成するために対外戦争に勝つ必要がある」。
そして、ここまでの考察から「そのためには経済と軍隊を強くする必要があり、そのためには全国にフランス語を普及させる必要がある」。
そしてそのために「フランス語を話さない人々にフランス語の習得を強制する」という流れです。

つまり、わかりやすくするためにシンプルに書くと、
「自由と平等のために地方の人々から言語の自由を奪う」ということになるわけです。
明らかに矛盾していますね。
これでは、「何のためのフランス革命だっけ?」となりかねません。
これを書きましょう。

この政策の短所は、フランス語を話さない人々にフランス語の習得を強制することである。人々の生活に密着している言語における強制は人権侵害であるといえる。そのため、自由・平等の達成を目指してはじまったフランス革命を起こしたフランスにおいて人々の自由が奪われしまう事態となってしまう。

などとなります。

460~500字で書く

これまで字数を全く意識せずに書いてきました。
まずは全部くっつけて字数を数えてみましょう。

 図2によると、住民がすべてフランス語を話す県が35県とフランス全県のおよそ半数までになっている。ここから、枠に囲まれた文章の状況と比べて図2で示された1863年にはフランス語がフランス国内でより普及したといえる。 しかし、ほとんどだれもフランス語を話さない県が南部を中心に16県ある。そこで、私はフランス語をフランス国内にさらに普及させるために6歳以上のすべてのフランス国民に小学校で義務教育を受けさせることにする。また、そのために必要となる小学校校舎の建設や教師の確保、全国で同じ内容の教科書の作成も行う。この政策の長所は、フランス全土にフランス語が普及することにより経済の発展が促され、軍隊が強くなることである。この政策の短所は、フランス語を話さない人々にフランス語の習得を強制することである。人々の生活に密着している言語における強制は人権侵害であるといえる。そのため、自由・平等の達成を目指してはじまったフランス革命を起こしたフランスにおいて人々の自由が奪われしまう事態となってしまう。 (448字)

わずかに足りませんね。
制限時間に合わせてボリュームアップさせましょう。
最大で48字ボリュームアップさせることができます。
・因果関係のつながりが弱いところなど、「ここはもう少しちゃんと説明したほうがいいかなぁ」と思った部分を補強する
・より設問要求に沿った表現にする
この2つを意識してボリュームアップさせます。

 図2によると、住民がすべてフランス語を話す県が35県とフランス全県のおよそ半数までになっている。ここから、枠に囲まれた文章の状況と比べて図2で示された1863年にはフランス語がフランス国内でより普及したといえる。 しかし、ほとんどだれもフランス語を話さない県が南部を中心に16県ある。そこで、私が1863年当時のフランスにおける首相なら、フランス語をフランス国内にさらに普及させて中央集権化を進めることを目的として、6歳以上のすべてのフランス国民に小学校で義務教育を受けさせてフランス語の読み書きを教育することにする。また、そのために必要となる小学校校舎の建設や教師の確保、全国で同じ内容の教科書の作成も行う。この政策の長所は、フランス全土にフランス語が普及することにより経済の発展が促され、軍隊が強くなることである。この政策の短所は、フランス語を話さない人々にフランス語の習得を強制することである。人々の生活に密着している言語における強制は人権侵害であるといえる。そのため、自由・平等の達成を目指してはじまったフランス革命を起こしたフランスにおいて人々の自由が奪われしまう事態となってしまう。 (500字)

オレンジ色の部分がボリュームアップした箇所です。
今回はこれを解答例とします。

ちなみに、半角数字は2つを1マスに書くことができます。
これも小論文を書くうえでは要注意となるルールです。

感想
今回の内容は最初、意外な内容に感じました。
というのも、世界の潮流は明らかに「少数派の尊重」「多様な価値観の肯定」であり、全国民に一つの言語を強制する政策はそれとは正反対の内容だからです。
しかし、日比谷高校が時代の潮流とは異なる出題をするとは思えません。
そこで、この問題のポイントは「全国民に一つの言語を強制する政策の欠点」を書かせることだと考え、そこに字数をたくさん割きました。日比谷高校から私たちへのメッセージは、「全国民に一つの言語を強制する政策には欠点がたくさんあるよ」ということだと考えたわけです。
今回は、特に小論文として書く内容のバリエーションが豊富になる(=別解が多い)問題だと思います。
回答例では義務教育を政策としましたが、他にも例えば「公の場でのフランス語使用を義務付ける」「フランス語以外の言語を使用した者に罰則を課す」といったものでもいいわけです。とても理不尽な政策ですが、もし本当に上記で述べたことが日比谷高校からのメッセージであるとしたら、提案する政策は理不尽であればあるほどそのメッセージは際立ちやすくなります。
繰り返しになりますが、今回の問題は別解が多いです。
「この文章はどうだろう?」「このアイデアで書いていいのかな?」といった不安や悩みを抱えている日比谷高校受験生は、是非下記リンクから私のところに相談してください。
皆様のご相談をお待ちしています!

今回は以上です。

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