都立日比谷高校 自校作成問題・英語 2021年度入試(令和3年度入試)大問2解説

この記事では、2021年2月に行われた日比谷高校一般入試の英語大問2を解説します。
日比谷高校の一般入試では、英語や国語、数学は自校作成問題での試験が行われます。
自校作成問題は、その学校を受験する生徒のレベルに合わせた難易度となります。
したがって、日比谷高校の自校作成問題は都立の共通問題や他校の自校作成問題と比べて難しい問題であることが多いです。

この記事は、日比谷高校の自校作成問題を対策するにあたって
「本文をどのように読み進めていけばいいのか」
「どのような手順で選択肢を選んでいけばいいのか」
「記述問題を書くとき、どのような思考回路で書く内容を決めればいいのか」
といったことを知りたい人向けに書きました。
ですので、この記事を読んでもらえれば上記のことを過去問解説を通して理解していただけます。

その際、

事前に自力で問題を解いてからこの解説記事を読む

ことを強くオススメします。

では、解説を始めます。

Contents

本文解説

今回の文では、場面が2つに別れています。
物語における「場面」とは、「いつ」「どこで」「誰が」「何を」の設定のことです。
日比谷高校自校作成問題の英語大問2では、場面が別れていると「いつ」「どこで」「何を」が切り替わります。
このうち、「いつ」「どこで」はイタリック体(このように斜めになっている文体)で場面切り替え直後に補足情報として書かれていることが多いです。
また、「何を」は、場面切り替え直前の会話で言及されていることが多いです。

第1場面の最後の会話で「それぞれが調べてきたことを話し合いましょう」⇒第2場面がそれぞれが調べてきたことを話し合う場面

第1場面

放課後に、オーストラリアからの留学生を含む4人の高校生がearth science(地球科学)の宿題について話してる場面です。

これは日比谷高校英語の自校作成問題全体に言えることですが、本文に難しい単語や文法ルールがたくさん使われているわけではありません。
本文読解については、「難しい英文が読むことができるか」ではなく、「比較的簡単な英文を素早く正確に読むことができるか」が問われていると考えてください。

チェックしておきたい表現をピックアップして紹介します。
日比谷高校自国作成問題の英語は、1分間に100語ほどで読むスピードが求められています。
本文中で使われている表現や文法ルールに対して「?」となってしまうと実現できないスピードです。
この記事を活用して、「?」となり得る表現を1つでも多くツブしておきましょう。

I remember (that) SV /I heard that SV

「言う」「考える」といった意味の動詞(思考・発言を表す動詞)のあとに「that SV」が続いて思考・発言の内容を表現することができます。
(SVとは英語の文のことです。Sが主語、Vが動詞です。)
I say that SV
I know that SV
I understand that SV
などがおなじみではないかと思います。

このthatは文と文をつなぐ接続詞なのですが、省略することができます。
I remember you showed…
といったかたちでthatが省略されていてもこの文法ルールが使われていることに気がつけるようにしておきましょう。

S is famous for A

famousは「有名な」という意味の形容詞です。これはおなじみですね。
forは「期間」や「~に向けて」といった意味の前置詞です。
このforは「原因」「理由」を表すこともあります。
今回は「理由」を表すforです。
「Sが有名である理由はAだ」、つまり「SはAによって有名である」、もっと自然な日本語にすると「Sの名物はAだ」「SのAは有名だ」となるわけです。

Aomori is famous for its apples. (青森はリンゴで有名です。)

I wonder why SV

疑問詞は
「疑問詞+SV」のかたちで名詞のカタマリとなります。
そして、動詞の目的語や主語などになります。


I can’t understand what he said. (私は彼が言ったことを理解できない。)
What you need is courage. (あなたが必要としているものは、勇気だ。)

といった使い方をします。
必ずマスターしておきましょう。

そのなかで、「why SV」は「なぜ…のか」「…した理由」と訳します。

I don’t know why he came here yesterday. (私は、彼が昨日ここに来た理由を知らない。)

ルール、そして訳を覚えておきましょう。
そのうえで、いちいち頭の中で日本語に訳さなくてもこのルールが使われている英文を読めるように訓練しましょう。

some … and others …

例文を使って説明します。
Some people likes dogs and others like cats. (犬が好きな人もいれば、猫が好きな人もいる。)

このように、「~な人もいれば、~な人もいる」と訳すのがこの表現の特徴です。

Sounds interesting.

会話独特の表現です。
「それは面白そうですね」「面白そうだね」「おもしろそう!」などの意味だと理解しておけば大丈夫です。
誰かの提案に対して、「いいね、やってみよう!」と言いたいときに使う表現だということです。

about

aboutが、
①形容詞:約、およそ
②前置詞:~について
といった意味になるのは既に知っていると思います。
ここで伝えておきたいのは、
「aboutは会話のテーマを示す」ことを意識して英文を読んで欲しいということです。
例えば、「about sand」という表現があった場合は「あ、ここでは砂がテーマなんだな」ということがわかります。
急いで英文を読む場合や難しい英文を読む場合には、「どんなテーマの英文を読んでいるのか」を把握しておくことが非常に重要です。
それを実感してもらえる例を紹介します。
「テキスト」とはどんな意味でしょうか。
・学校教育に関する文章では「テキストブック」、つまり教科書のような本のことでしょう。
・ITに関連する文章では「文字列」のことでしょう。

このように、単語や表現がどのような意味になるのかが「テーマ」によって決まる、予測できるという例は結構多いです。

後でまたちゃんと言及しますが、
「砂をテーマにした英文」で「鳥取」という語がでてきたら、
「あ、鳥取砂丘のことを言いたいのかな」
という予測ができます。
こうした予測によって英文を読むスピードは上がっていきます。


look for

「探す」という意味の熟語です。
forには「~に向かう」という意味がありますが、「~」までたどり着いたことは意味しません。

The train left for Hibiya. (その電車は日比谷に向けて出発した(到着したかどうかはわからない))

ですので、
I am looking for my bag. (私は今カバンを探しています。)
は、「視線をカバンに向けようと頑張っているけど実際には向けられてはいない状況」、つまり「カバンはどこだとキョロキョロ探している状況」を表しています。

第2場面

「第一場面の次の日に」「パソコン室で」「第1場面と同じメンバーで」「各自が砂について調べてきた情報を話してる」
場面であることがわかります。
ヒントは、
・場面冒頭のイタリック体で示されている表現(The next day in the PC room)
・第1場面の最後のタケルの発言内容
です。
場面設定をきちんと把握しておくと英文を読むのが(英文の意図を正確に把握するのが)早くなります。
きちんと把握してから読むようにしてください。

「Amazing.」

会話表現で使われます。
意味の系統が2つあり、それぞれ
①「いいね!」「すごいね!」
②「驚いた!」「びっくりしたよ」
となります。
今回は②で使われています。

actually

「実際に」「実際は」という意味です。
・「一般的にはAだと言われているけど実際にはBだ」(対比構造をつくっている)
・「一見Aっぽくないんだけど実際にはとてもAだ」(強調表現となっている)
などといった流れで使われます。

対比構造、強調表現は文章全体の論理構造を把握するうえでとても重要です。
言い換えると、文章全体を正しく理解して設問に正解するためにとても重要であるということです。

意識しておけるようにしてください。

as

前置詞のasが登場しています。
(ある語が前置詞かどうかは後ろに名詞がきているかどうかで判断します。)
前置詞のasは「=(イコール)」の記号だと理解して読めばOKです。

I work as a store manager at that shop. (私はあの店で店長として働いています。)

「=(イコール)」の左右に何があるかで訳は変わりますが、速読即解が求められる日比谷高校英語の自校作成問題では訳の違いは考えずに「as」を「=」に置き換えて読み進めていくのが良いでしょう。

play an important part(role) in Ving

「~において重要な役割を果たす」という意味です。

「重要な」とあるので、本文読解の上でも重要です。
・何が何において重要な役割をはたしているのか
・それはなぜなのか(どういう仕組なのか)
といったことを理解しながら読み進めるようにしましょう。

ここでは、「魚が白い砂をつくるのに重要な役割を果たしている」という意味で使われています。
その仕組みは、そこより前の英文でコージが説明しています。

between A and B

「AとBのあいだに」という意味です。
A、Bにあたるものが何なのかをしっかり確認しておくと読むのが早くなります。

「from A to B」も同様です。
合わせて覚えておきましょう。

difference/different

「違い」という意味の名詞、「違う」という意味の形容詞です。

これらの言葉があると、文のなかで「対比構造」がつくられていることがほとんどです。
対比構造を意識しながら英文を読むことは、速読即解のためにも設問正解のためにも非常に重要です。

ここでは、「岩⇔砂」の対比構造がつくられています。

take

「取る」という意味で使われる動詞ですが、「時間/労力を奪う/費やさせる」という意味にもなります。

It took ten days to read the book.(その本を読むのには10日間かかった。)

おなじみの動詞の、普段とはちょっと違った意味は必ず覚えておきましょう。

find out

それまで知らなかった事実や情報について「わかった」「見つけた」「知った」というときに使います。

sand dunes

duneは「砂丘」を意味する単語です。
大学受験の英単語帳にも載っていない、マニアックな単語です。
私も、初めてこの英文を読んだときに「duneは[注]に意味が載っているだろう」と考えたのですが載っていません。
「あれ、なんでだろう?」と思いながら読み進めていきました。
すると、
「sand dunes」「in Tottori」とあるので「ああ、砂丘、鳥取砂丘ね。」と判断できました。
ヒントからの判断が可能だからduneの意味が砂丘であることを日比谷高校は[注]に載せなかったんでしょうね。
このように、社会科などの他教科で学んだ知識を英文を読むときに活用させるというのは日比谷高校自校作成問題のよくあるパターンです。
そういえば、この年の国語大問4にも「セキツイ動物の進化」が登場していました。

at a time

「一度に」「同時に」という意味です。

kind

①形容詞:親切な
②名詞:種類

と、品詞によって意味がまったく異なる単語です。
並べ替え問題のひっかけに使われることが多いことを覚えておいてください。
並べ替え問題のパーツとして登場したら「このkindは名詞か?形容詞か?」と考えるようにしましょう。

A depend on B

「AはBに頼る/依存する」という意味が代表的だとされていますが、実は日比谷高校の自校作成問題ではこの意味で使われることはほとんどありません。
では、どんな意味で使われるかというと「AはB次第だ」「AはBによる」という意味です。
「The price depend on the color. 」 (色によって値段が変わります。)
注:回転寿司をイメージしてください。

この表現がでてきた場合、「条件⇒結果」の関係が登場します。
これも本文読解、設問解答に非常に重要な論理構造の1つです。

when SV

「SがVするとき」という、「時」を表す表現としておなじみです。
しかし、日比谷高校の自校作成問題では少し違ったニュアンスで登場します。
それは、「条件」です。

I will call you back when I am free. (手が空いたら折り返し電話をしますね。)

このように、「何かが成立するための条件」を「when SV」で表現することがあります。

with

「~(人)と一緒に」
「~(道具)を持って」
「~(手段)を用いて」
といった意味を持つ前置詞です。

この文では、「with your finger」つまり「指で」「指を使って」という意味で使われています。

but now

「でも今は」という意味です。

「昔はAだった。でも今はB。」といった形で使われます。
昔と今で対比構造がつくられます。
この解説記事でも何度か伝えていますが、対比構造などの論理構造は日比谷高校自校作成問題の英語を攻略するうえで非常に重要なポイントです。

because of A

「Aのせいで」「Aが理由で」という意味です。
英作文で「because SV」と使い分けられるようにしておいてください。
原因・理由の表現の幅が広がります。

因果関係(原因と結果の関係)も、日比谷高校の英語を攻略するためのキーとなる論理構造の1つです。

the sand is not so clean(部分否定)

「not so…」「not all…」は、「部分否定」といって、「あまり…でない」「そんなに…でない」という意味になります。
例として、
the sand is not so clean
であれば
「砂はあんまりキレイではない」となります。

sad to know

「感情を表す語+to V」となる場合、「to V」の部分が「その感情を抱いた原因」を表します。
ここでは、
「…を知って悲しい」という意味です。

S used to V

「SはかつてVしていた」という意味です。
現在との対比を意識した表現です。
(今はもうしていないけど、)SはかつてはVしていた。
ということですね。

何度も言っている通り、対比構造は重要です。

during A

「Aのあいだ」という、特定の期間を表す語です。

the second 最上級 … after A

例文を使って説明します。
Osaka is the second largest city in Japan after Tokyo. (大阪は、東京に次ぐ日本で二番目に大きな都市だ。)
という表現があります。

・何が1位なのか
・何が2位なのか
の両方を読み取ることができます。
どっちが1位でどっちが2位になのかを読み間違えないようにしましょう。

この文では、淡水が1位で砂が2位となっています。

use A for B

「Bという目的のためにAを使う」という意味の表現です。

この文ではwhatを使った疑問文になっており、
「私たちは砂を何のために使うの?」といった意味になっています。

things like that

直訳すると「そのようなこと」ですが、「(他にも)~など」と訳しておけばよい語句です。

what the problem is

第1場面にもあった、「疑問詞+SV」のかたちで名詞のカタマリとなって動詞の目的語や主語などになる表現です。

I know what you want to say. (私は、あなたが言いたいことを知っているよ)

「what SV」は「何が…のか」「…したもの/こと」と訳します。

too small

tooは「準否定語」と呼ばれ、否定文をつくります。

ここでは、「too small」で「小さすぎて使うことができない」という意味になっています。

so 形容詞/副詞 that SV

例文を使って説明します。
He is so kind that he lent me his money.
訳が2パターンあります。
①彼はとても親切なので、私にお金を貸してくれた(因果関係)
②彼は私にお金を貸してくれるほど親切だった(程度)
の2パターンです。
文法的には②のほうが正しいのですが、①のほうが左から右に英文を速読即解していきやすいです。
読み流すときは①、正確な和訳が求められるときは②と使い分けられるといいですね。

gone

goの過去分詞ですが、形容詞として
・いなくなった、消えた
・過ぎ去った、過去の
といった意味もあります。

come up with A

(アイデアなどを)「思いつく」という意味です。

アイデアが「浮かび上がってくる」というイメージで覚えておくとよいでしょう。

think of A

「Aについて、しっかり/じっくり考える」という意味です。
「Aのことを大切だと思っている/重要視している」というニュアンスをともないます。

ここでは、「多くの科学者が砂の代用品をじっくり考えてみた」ということですね。

such as A

「例えばAのような」という意味です。
Aを具体例として紹介するときに用いる表現です。
英作文で語数を調整するときに手軽に使えてとても便利な表現なので、使えるようにしておくと良いでしょう。

ここでは、「灰」を、砂の代用品候補の具体例として紹介しています。

importance

「重要」「重要性」という意味です。
これが書いてある箇所は、本文読解において文字通り重要な箇所です。
注目して読んでおきましょう。

pay attention to A/pay more attention to A

「Aに注意を払う」/「Aにこれまで以上の注意を払う」という意味の熟語です。

この表現では、「A」には文章のテーマや文章で示された課題の解決策がくることが多いです。
つまり、この表現は文章全体のテーマや要点を教えてくれる表現ということです。

本文中の注目しておきたい表現を紹介しました。
「意味」とは別の角度からの解説がたくさんありましたのでしっかり覚えて速読即解に活用してください。

設問解説

日比谷高校自校作成問題の英語は、本文があまり難しくないかわりに設問が一筋縄ではいかないつくりになっています。
1つ1つ丁寧に考え方をしっかり解説しますので、理解しながら進めていってください。

問1

空欄に適文を入れる問題では、選択肢や空欄前後の文の
・代名詞(今回で言えばthat,it)
・指示語や代名詞のような意味を持つことば(今回でいえばso)
・論理構造を表す言葉(この問題では選択肢アの”like”)
に注目します。

空欄a

空欄直後の指示代名詞thatに注目します。
・本文は「なぜ~なのかしら」⇒「それは興味深い疑問だね」の流れ。
・「興味深い疑問だね」=キャシーも答えは知らない⇒「know」「remenber」といった動詞とは無縁な状態であるといえる
⇒エやオは×
・「興味深い疑問だね」=答えを知らない⇒「もちろん〇〇だよ」とは思っていない⇒カ・クも×
・答えをしらない⇒「それはあれのようだよ」「それは真実じゃないよ」と言い切ることはない⇒ア・ウも×
・「そうだといいね」は疑問の後続としては不自然⇒イも×
・「なぜ~なのかしら」⇒「そんなこと考えたこともなかったわ」+「興味深い疑問だね」 だと会話の流れが自然になる⇒キが正解
※選択肢キのポイント
①指示代名詞thatが何を指すか
②現在完了+never(などの回数表現)は経験用法で訳す

空欄b

・本文は「砂の粒をこすった音はガラスのコップを指でこすった音に似ている」⇒空欄b、の流れ。
・「砂の音をコップの音に例えている」⇒比喩⇒前置詞「like」(~のようだ)を含む選択肢アが正解
・選択肢アのポイント ⇒itは砂の音、thatはコップの音を指している。

空欄c

・会話の流れ
「昔は(used to)泥団子(複数形)で遊んだ」
⇒ 「泥団子?」
⇒空欄c
⇒泥団子(them)は たくさん作ったわ
⇒それ(it,泥団子づくり)は楽しかったわ
・過去の思い出話をしている⇒「remember」⇒選択肢オが正解

空欄d

・会話の流れ
「OKなの?」
⇒空欄d
⇒「1つには、海岸自体に影響がある」
⇒(中略)
⇒「美しい海岸が失われている」
・「美しい海岸が失われている」は好ましくない事象(出来事)である⇒dに入る内容は「OKではない」と考えられる
・「OKなの?」⇒「OKではないよ」、つまり「Is it OK?」⇒「It is not OK」という流れ。
・英語では、同じ表現の反復は省略されることがある⇒ 「It 」「is」「OK」は反復なので「not」だけで答える こともできる
⇒選択肢クが正解
・ここでの「Of course」には、「自然のものを人間が 勝手に持ち帰って良いわけがない」という気持ちが込められていると考えられる。

問2

【会話の大まかな流れ】
コ:全ての砂が音を立てるの?
タ:きれいな砂、というのがカギだ。
コ:どういうこと?
タ:音を立てるにはきれいな砂が必要だ。

⇒きれいな砂でないと音がでない
⇒全ての砂が音を立てるわけではない
⇒正解はウ

【この問題のポイント】
・all、alwaysなど例外を許容しない表現は読解問題でとても重要です。 (国語でも同様です。)
本文や選択肢に「必ず」「例外なく」「間違いなく」「すべて」などを見たら「本当に例外はないのだろうか」と考えるクセをつけましょう。大抵の場合、どこかに例外が書いてあります。

問3

【会話の流れ】
レ:国連のレポートを読んだわ タ:なんて書いてあったの?
レ:砂は淡水(fresh water)に次いで二番目に多く使われている天然資源と書いてあったわ

⇒正解はイ(世界中の人々は、天然資源として砂より淡水を多く用いている)

本文解説でも説明しましたが、非常に重要な表現なのでここでも別の例文で説明しておきます。
【重要表現】
Kasumigaura is the second largest lake in Japan after Biwa lake.
スラッシュで区切ってみましょう。
Kasumigaura is the second largest lake/in Japan/after Biwa lake.
訳:霞ヶ浦は二番目に大きな湖です/日本で(日本の中で)/琵琶湖に次いで
・after A=「~に次いで」(~の次の順位で)
・琵琶湖が一位、霞ヶ浦が二位ということを表している英文です。
・A after Bは、「Bが先、Aが後」という関係を表します。
例:I play baseball after school.
学校が先、野球が後ですね。(放課後に野球部の部活動をしているイメージです)
今回扱った英文では順位において、「琵琶湖が上、霞ヶ浦が下」ということを表しています。

問4

【会話の流れ】
レ:それは動物や鳥といった生き物に影響を与える。
キ:もし砂浜を失えば、彼らには何が起きるの?
レ:空欄(英作文)
コ:それはまずいね。

【ポイント】
・空欄直前の「them」の具体化:living things(またはliving things such as animals and birds)
・「動物たちにとって悪いことが起きる」という内容 で書く。
・語数は「15語以上」とあり、上限はない⇒場合に よっては「many」を「a lot of」にするなどの「語数稼ぎ」が非常に有効
・「a lot of」は語数が稼げて、可算名詞にも不可算名詞にもつけられる便利な表現である。
・直前の疑問文が「will happen」と未来の表現で尋ねているので、未来の表現「will+動詞」で答える。

【解答例】 A lot of living things which are in beaches will lose their place to live.

問5

選択肢ア

空欄1ーbの次の次にあるタケルの発言 日本のビーチがここ50年で60⇒20に減ったとある。
選択肢は「20⇒60」としているので× そもそもビーチの数が3倍に増えているなら「砂を救う」必要はないとも考えられる

選択肢イ

レイコがコンクリートに言及している発言(コンクリートには注がついているため探しやすい)とその次の発言(砂の用途を列挙している発言)に注目する。
レイコはさらにその次の発言で「人々が砂をたくさん使いすぎて、十分な砂が無い」とも言っている
⇒これが正解。

選択肢ウ

イのさらに先のレイコの発言によると「砂漠の砂は建設には使えない」とあるので、「砂漠が十分でない(足りない)」ことは論点ではない。よって×

選択肢エ

目的と結果が逆なので×。
選択肢は「サンドマシーンを使うために砂が必要」としているが、本文では「砂をつくるためにサンドマシーンが必要」となっている。

※「目的と結果が逆」「原因と結果が逆」といった、論理構造を入れ替えたウソ選択肢は要注意です。

問6

いわゆる「内容一致問題」ですね。 間違い選択が間違いである理由を明確にしていく練習をしましょう。

選択肢ア

「キャシーは日本の白い砂浜に行ったことがある」 が×。
聞いたことがある、TVで観たことがあるとだけ序盤で述べている。

選択肢イ

「レイコがコウジに調査を依頼した」が×。
「全員が、それぞれ情報を探してこよう」という場面はあるが、特定の人物だけが何かを調べてくるよう依頼するという場面はない。

選択肢ウ

「PCルームで情報を探した」が×。
各自が自宅で情報を探し、その次の日にPCルームに集まった。

選択肢エ

選択肢オ

岩と砂の違いは「色と直径」が×。
岩と砂の違いはサイズ(大きさ)と書いてある。

選択肢カ

「ビーチでは、ガラスのカップと砂をこする と…」が×。
ガラスのコップは、こすったときの音を砂の音に例えただけ。

選択肢キ

「ビーチでは、ガラスのカップと砂をこする と…」が×。
ガラスのコップは、こすったときの音を砂の音に例えただけ。

選択肢ク

いかがでしたでしょうか?
今回は、日比谷高校の自校作成問題・英語の2021年度大問2の本文と設問を解説しました。
英語の他の大問や他の科目についても解説記事を書いておりますので是非日比谷高校対策にご活用ください。

今回は以上です!

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